【電験】電気工作物の清掃にあたっての注意事項(電気主任技術者 必見)

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電気設備の機器が絶縁低下し、地絡事故などの大事故に至る場合があります。
これは、定期点検時の簡単な清掃程度では、低下した絶縁機能の回復は困難です。
そこで、専用の碍子清掃剤などを使用し、絶縁物の汚れを落とし、絶縁機能の回復を試みる清掃が電気設備の清掃業務です。高圧絶縁材料の絶縁抵抗値は清掃でかなり違ってきます。
それでは内容を見ていきましょう。

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清掃の必要性とその回数について

電気設備は、環境使用条件によって内容・程度は異なるが、粉じん,有害ガス,塩害などによって汚損を受け、機器類の絶縁低下と放熱効果の減少など悪影響を受けます。がいしの場合はフラッシュオーバーの原因になったり、開閉装置の場合は接触不良による焼損事故になったり、高圧ケーブルの端末部の場合には、雷及び雨水・雪が相乗して重大事故が発生している事もあります。この傾向は、電圧の高い受変電設備に多く見られています。

特に、がいしの絶縁物は清掃後の点検でき裂や損傷を発見する場合が多い。したがって、汚損による機器類の早期劣化と事故発生を未然に防止すためには、受変電設備に重点をおき、清掃を適当な時期に実施することが大切で、普通の環境では年1回、特殊なところではその汚損状況に応じて数回行う必要がある。

清掃の内容と方法

⑴ 高圧設備の清掃について、受変電設備及び高圧電動機設備等の清掃は、一般的に年次点検とあわせて行います。汚損度が著しく年次点検時以外にもさらに清掃を行う場合には、停電作業で行うことはもちろんであるが、作業開始前と終了後に必ず絶縁抵抗測定を行い、異常の有無を確認することが必要になります。

月次点検時に、がいし等の清掃を活線状態ではたき等を使用して行い感電死亡や波及事故となった実例があるので、高圧の場合には活線状態における清掃は絶対に行ってはなりません。

⑵ 低圧設備の清掃については、年次点検時には配電盤、分電盤及び制御盤等の配線用遮断器,開閉器,電磁接触器等のほか、負荷設備の手元開閉器,電磁接触器等,汚損している機器の清掃が必要です。照明器具など高所のものは、必要により工事業者の協力を求めたほうがよい場合もあります。事前に打ち合わせをしておきましょう。

年次点検時以外に部分的に清掃を行う必要が生じた場合には、原則として停電状態で行うのが望ましい。また、はたきあるいはブラシ等で表面的なほとりを落とすだけの清掃を行う場合でも、はたき等掃除用具の絶縁良好を確認し、ゴム手袋を着用するなど、絶対に設備事故及び感電事故を起こさない方法で実施すべきであって、活線状態におりる清掃は絶対にしないでください。

⑶ 清掃用具等の種類については、はたき・ウエス・ブラシ・ほうき・ちりとり・機械油・サンドペーパー・水・洗剤・ばけつ等を用意します。また作業状況に応じて、作業灯・小形発電機・作業用標識(接地や作業中投入禁止等)・安全帽・作業服・作業手袋・安全靴・防じんマスク等を用意します。
また現場は停電作業になるので、水道が使用できない可能性があります。水の準備については、持ち運べるようペットボトル等で準備することが必要になります。 

 

まとめ

高圧受電設備が汚損すると絶縁が低下し、地絡事故や短絡事故の原因となります。電気保安規程に基づき、電気設備の停電・漏電火災事故等の発生を未然に防ぐ為、事業者の皆様に御理解いただくことが必要不可欠となります。
このため、本ブログが、皆様の電気事業法の理解の一助となれば幸いです。

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