【電験】キュービクル式高圧受電設備(電気主任技術者 必見)

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生産設備や情報機器の高度化に伴い、受配電設備への信頼性の要求は益々高まってきており、事故による停電はもとより、瞬時の電圧低下すら許されない状況となっております。
キュービクルは、一般の受電方式に比べ利便性が高く、小型化が図れるというメリットがあります。 キュービクルのメリットを踏まえ、経済産業省産業技術環境局では、昭和43年にJISC4620キュービクル式高圧受電設備を制定しました。 
これを機に、(社)日本電気協会は、信頼度の高いキュービクルの普及により波及事故及び感電死傷事故の防止を図るため、キュービクル式高圧受電設備推奨規程を定め、昭和44年より全国的に統一した キュービクルの推奨業務を開始しました。 

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構造一般良質な機器

推奨キュービクルは、消防法に基づき消防署長により火災予防上支障がないと認める構造を有するもので、屋内に設置される場合は、火災予防上不燃材で区画された室に設置された場合と同等として扱われています。また、屋外に設置される場合は、建築物から3m以上距離を保たなければならない規定が、これより短い距離(1m以上)に緩和されています。
そして現場取付,電線の接続,開閉装置の操作,機器類の保守,点検等が安全で容易にできるとともに,次の各項に適合しなければなりません。

(1) 機器を取り付ける盤又は枠は十分な強さをもっていること。

(2) 温度が過昇しないように適当な通気孔等を設け、換気できるものであること。

(3) 充電露出部がある場合は容易に触れないように防護すること。

(4) 作業に必要な空間を設け、盤表面の作業しやすい位置に試験端子を設けること。

(5) 高圧交流負荷開閉器で充電部が露出するものは、前面に透明な隔壁を設け、赤字で危険表示をすること。

(6) 照明灯は取替えが容易で安全な場所に設けると。

(7) フック棒は、受電箱内に具備すること。金属箱については、銅製の堅ろうな構造であり、収納機器は金属箱、枠等に堅固に固定してあること。


設置上の留意事項

(1) 金属箱と周囲との保有距離及び、点検スペースを十分とること。

(2) 狭い屋上に設置する場合は、作業用のスペースを確保し、フェンスを設けること。

(3) 屋上に設置する場合は、垂直はしごをできるだけ避けるなど保守員の安全が確保できる施設とする。また、点検通路にスレート屋根等のない施設とする。

(4) 地盤の堅固な場所で床面が水平であり、キュービクル内、基礎内に雨水が入った場合、排水できる排水口を設けること。

(5) 地震対策として基礎据付を堅固に行い、また風向きを考慮し、設置方向を選定すること.

(6) 小動物の侵入を防ぐため(通気孔は 10㎜以下となっている)、必要以上の開口部を設けないこと。

(7) キュービクルに到達するための屋内の通路は,住宅、出入口閉鎖等の支障のないようにする。

選定上考慮すべき事項

(1) 変圧器の容量、一次側開閉装置の検討。

(2)設置点(受電点)の短絡電流。

(3) 設備容量と主遮断装置の種類(CB,PF・S形のいずれを選択するか)。

(4) 地絡、短絡時の保護協調(二次側短絡時の、一次側・二次側の協調も検討する)。

(5) G付PAS,UGS等の設置。

(6) 避雷器の設置。

(7) 進相コンデンサ容量と保護方式及び直列リアクトル容量の検討。

(8) 計器用変成器と継電器の選定。

(9) 屋内形か屋外形か、低圧主幹回路数と配線用遮断器の選定。

まとめ

高圧受電設備からの電気事故、特に波及事故は、自分だけでなく、社会的にも大きな影響を及ぼします。電気事故につながる危険性のある機器の異常を発見し、事故や障害を未然に防止するためには、キュービクルの構造を理解し日頃からの保守点検が重要です。
高圧受電設備の障害や事故の予兆を見逃さないための保守・点検のポイントや、波及事故の未然防止策につながる一助となれば幸いです。

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