【電験】感電防止 接地装置(電気主任技術者 必見!!)

保安管理
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接地は電気設備及び作業員の保安のために、万が一漏電した時など充電部となり、人が触れると危険となる金属部などを大地に積極的に接続する事です。
安定した電位を持つ大地と回路を接続することで、回路の電位を安定させる事ができます。その目的から強電用と弱電用の2種類に分かれます。 まず、感電や火災を防止する保安上の目的で建築や電気などの設備に使用するものは強電用接地です。一方、電磁波やノイズの影響で生じる誤作動を防ぎ、機械の正常な動作環境を守るために設置するものは弱電用接地と呼びます。
それでは内容を見ていきましょう。

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接地方式

接地は電気保安上重要な設備で、電力設備・通信設備・避雷設備・電気防食設備等、さまざまな設備を大地と電気的に結び付けるものであります。また、接地をする目的を大きく分けると、

⑴感電の防止、

⑵電位の均等化、

⑶静電障害の防止、

⑷雷害の防止、

⑸大地の回路利用、

⑹通信障害の抑制

のように大別されます。

接地種別

(1)高圧電路と低圧電路が混触した場合、低圧電路に侵入した電圧を大地に流し、低圧機器の絶縁破壊を防止し、これら機器に接触する人畜に対する感電事故や構造物への火災を防止することを系統接地と種別します。

(2)電路の中性点を接地することにより、電位の対地電圧を低下させ、機器の絶縁強度の軽減を図ることを中性点接地と種別します。

(3)地絡事故時に継電器を確実に動作させることを機能接地を種別します。

(4)最後に保安接地は、主回路停止時の保安点検や保修時に母線を接地し、充電電荷を放電します。また、誤って回路が充電された場合、点検者や保修者の危険を防止します。

大形ビルや工場では、400 V /100 V、400 V /200Vの低圧変圧器が増加しています。また、電子計算機設備では接地コンデンサを含むラインフィルタを設置する必要があり、一般電気設備への影響を防止するため、低圧ー低圧の絶縁変圧器を施設することが多くなります。これらの場合、絶縁変圧器の二次側の電路が長くなるときは大地の静電容量が大きくなり、感電事故防止の観点から漏電遮断器を取り付け、それを確実に動作させるため、絶縁変圧器の二次側に接地工事を施す必要があります。
水気のある場所においては、人体が濡れた状態で感電することは非常に危険であり、これまでもプールなどでの感電事故が発生しています。電気用品安全法の適用を受ける高速度・高感度の漏電遮断器を施設した電路により、機械器具に電気を供給する場合には、当該機械器具の外箱の接地を省略できると規定していますが、水気のある場所では非常に危険ですので,同場所においては漏電遮断器を施設した電路でも接地を省略できないことになっていいます。

接地極

水道管の接地極としての使用については、大地との電気抵抗値が金属製水道管路は、水道管路の管理者の承諾を得て、A種・B種・D種・C種接地工事に使用ができるので有利であるが、近年ビニル系水道管の普及が多いので、十分注意が必要になります。
また、建物の鉄骨(鉄筋のみのものは含まない)は、非接地式高圧電路(我が国の高圧電路はほとんど非接地式)に接続される電気機械器具に限り、A種又は B種接地工事の接地極として使用することができるとなっています。ここで構造物接地の採用にあたり問題となるのは、接地抵抗をいかにして精密に知るかということになります。
同じ箇所に2種類以上の接地を施す場合は、接触抵抗値の低いほうの接地工事で他の接地工事を兼用することができます。ただし、内規 21057 (避雷器の接地)の規定の場合を除くとされていますが、水道管等の接地極(建物の鉄骨)の場合を除いて、漏電遮断器で保護されている電路と保護されていない電路に施設される機器等の接地線及び接地極は共用してはななりません。(内規 1350-12,13)。 したがって、接地極はA種・B種・C種・D種の接地工事を共用して施設できますが、前述の制約を十分検討して決めます。原則的には各接地種別ごとに接地極を設けることが必要です。

また、多数の接地極を埋設した場合、その合成接地抵抗は一般に個々の抵抗値の合成値より大きくなるので、接地極相互間の干渉を防ぐ意味からも接地極間隔はできるだけ離隔することが必要になります。
大地の抵抗率を変化させる要因は、⑴土壌中の水分・⑵大地の温度・⑶土壌や水分に含まれる化学的成分・⑷機械的圧力等があります。
土壌中の水分により抵抗値が異なるので、梅雨時と乾燥期の接地測定では、この点を考慮する必要があります。また、大地の温度変化で、大地抵抗率が大幅に変動する寒冷地では、凍結する場合があります。接地極は温度変化に左右されないように、なるべく地中深く埋設する必要が有ります。
接地の効果を上げる方法として接地抵抗低減剤が使用されることが多くなりましたが,主成分にアクリルアマイドなど毒性のある物質があるので、選定には十分注意しメーカの資料を検討する必要があります。また、土質により無効の場合もあるので、試験的に使ってみてください。そして接地極の低減剤による腐食があります。低減剤使用の場合は、銅被覆、溶融亜鉛めっきとも棒状のものが腐食が軽微となります。
接地極の配置は,抵抗値に大きく影響します。電気には誘導や干渉の現象があり、接地にも同様な傾向があります。各極間距離を長くとり、より深く埋設することが抵抗値を低くするのに有効となります。接地電極材料は,内規 13507, JIS A 4201 92,接地線種は内規 1403, JIS C 3316を参照してください

 

まとめ

電気設備は、快適で豊かな生活を営むうえでなくてはならないものとして、私たちの生活に溶け込んでいますが、電気は、生活を豊かにする一方、取り扱いを間違えると、私たちの安全・安心な暮らしを脅かすような事故を招くことがあります。
これらの内容は安全性を確保するため守るべき最低限のルールを守り、事業者の皆様に御理解いただくことが必要不可欠となります。
本ブログが、皆様の電気事業法の理解の一助となれば幸いです。

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