【電気事故事例】キュービクルで発生した日常点検での感電事故(電気主任技術者 必見)

事故防止
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事故事例の目的としては、事故の再発防止・未然防止を目的として、現場で発生した事故、ヒヤリ・ハット等の情報を収集・活用し、対策を講じることができます。
ハインリッヒの法則では、1件の重大な事故・災害の背後には29の軽微な事故があり、その背景には「ヒヤリ」としたり「ハット」したりするような300の出来事が存在するといわれています。
大事故は、偶発的に起こるものではありません。日常の「ヒヤリとする体験」や「ハッとする出来事」は、いずれ大きな事故につながる前兆であることを理解し、このような体験や出来事があった場合はそのままにせず、何らかの対策を講じておく必要があります。
また、日頃からヒヤリ・ハット事例を記録し、事例を出し合い共有することもリスクマネジメントの観点からは大切なことです。
作業者が、現場の安全を確保するためには、どのような事故が発生しているかを知ることが大切で継続的に情報収集することが重要です。

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事故発生の状況

管理技術者である被害者 Iは,電気設備の保安委託契約に基づく月次点検のため,事業場に到着しました。事務所に立ち寄り,当事業場の連絡責任者に,月次点検に来所したことを告げ,一人で受電設備のキュービクルに向か っ た 受 電 設 備 は 第 1、第 2 キ ュ ー ビ ク ル の 二つより構成されています。まずは第 1キュービクルの点検に入り、予定通り無事終了しました。次に,第2キュービクルの点検に入ったかがんで進相 用コンデンサの目視点検を行い,立上がる時に めまいを起こし,キュービクル内に倒れこん だ.その際,左手小指がコンデンサの端子に, 左前額部がキュービクル側板に,更に右手親指 がキュービクル内アングルに触れたもようで感 電負傷した(第 2図).高圧地絡継電器が動作し,高圧負荷開閉器 (LBS)がトリ ッフ ゚し,波及事故には至らなかった。

工場内が停電 したので当事業 場の連絡責任者がキュービクルに枢けつけたと ころ,意識不明でキュービクル内に側れている被害者 Iを発見した.直ちに救急車を手配し, 被害者を病院に収容した.病院で意識が回復し, 8日間ほど入院加療した 

事故の原因

被 害 者 I は , 電 気 関 係 作 業 経 験 年 数 が 41 年というベテランであるため自己を過信 したのか, 当該事業場の点検の際安全帽もつげずまた索手であった.そのような状況で,進相用コンデンサの目視点検を行い,いきなり立上がろうとした時,めまいを起こし,キュービクル内に倒れ込むことになってしまったのである.その際コンデンサの端子部分の高圧充電部が露出したままであったこともあ り,左手小指がコン デンサ端子部分に触れてしまったのであろう.

事故再発の防止対策

再発防止対策としては, 次のようなことがあげられる.
(1) 高圧電気設備の 日常目視点検を行う際には,必ず安全帽(ヘルメット)を着用する. また,索手は極力避け手袋を使用し,必要に応じて絶縁ゴム手袋を使うことが安全上大切である.

(2) 電気関係者は,高圧機器の点検作業に 取りかかる時には,常に自身の健康状態に留意 するとともに,注意深い行動をとるようにする.

(3) コンデンサなどの高圧機器の充電露出 部は,取扱者が容易に触れないよぅ防護対策をとる。

まとめ

作業者が現場で発生した事故情報、ヒヤリ・ハット情報を適切に収集し、組織的に事故防止のための対策を推進した場合、事故件数の減少や利用者からの信頼・評判の向上の効果が期待できます。
使用する設備・工具については、正しい使用方法と内在する危険性について理解させ、事故が起きないよう常に注意して使用するよう情報を共有しましょう。

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